生前贈与の注意点
贈与税の暦年課税を選択して毎年基礎控除の枠内の110万円ずつ20年間にわたって贈与した場合、毎年の贈与税額はゼロになるかにも思われますが、このような場合、贈与を開始した年に有期定期金に関する権利(20年間にわたり毎年110万円ずつの給付を受ける権利)の贈与があったと認定され、2,200万円について贈与税が課税されてしまう可能性があります。
このような事態に陥らないよう、毎年贈与金額や贈与財産の種類を変えたり、毎年贈与契約書を作成したりするなどして対策を講じる必要があります。
また、仮に上記のような認定を受けないよう、毎年贈与金額や贈与財産の種類を変えながら少額ずつ贈与していたとしても、贈与事実の証明が残されていないと、その都度贈与があったとは認めてもらえず、毎年の贈与額を一括して贈与したとみなされて贈与税を課税される可能性もあります。このような事態に陥らないようにするには、贈与事実の証明を残すことが重要です。
贈与事実の証明
預金等を贈与する場合には、以下のような点に気をつける必要があります。
① 贈与者の預金口座から引き出して受贈者の預金口座に振り込む。
② 受贈者の通帳や預金証書及び届出印は受贈者本人が保管する。
③ 受贈者の届出印は贈与者のものとは別のものにする。
④ 贈与者の預貯金は可能な限り相続時まで引き出さない。
引き出す場合は用途をメモしておく。
⑤ 贈与額が110万円を超える場合には贈与税の申告書を提出する。
これらの点に注意しておけば、受贈者の通帳が単なる贈与者の名義借りであるとみなされ、贈与したとは認定されないなどという事態には陥らずにすむでしょう。
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