②生前贈与と節税分岐点(贈与税の税金対策情報)

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 ②生前贈与と節税分岐点

相続税と贈与税の節税分岐点
 生前贈与による税金対策上、少しずつたくさんの人に長期にわたって贈与することが有用であるということは明らかです。では、具体的に毎年いったいいくら贈与すれば良いのでしょうか。それには、贈与税の節税分岐点を計算し、その金額の範囲内で贈与額を決めるという方法があります。

 贈与税の節税分岐点というのは、贈与税の実効税率(贈与財産価額に対する贈与税額の割合)と相続税の実効税率(相続財産価額に対する相続税額の割合)が以下の算式のように一致するところをいいます。

  贈与税額                        相続税額
           (⇒贈与税の実効税率)  =            (⇒相続税の実効税率)
 贈与財産価額                     相続財産価額


 例えば、相続財産が4億5千万円、相続人が妻と子ども2人とすると、相続税の金額は4,925万円となります。この場合の相続税の実効税率は、10.9444%となります。

 ここで、贈与税の基礎控除110万円を控除したあとの金額をαとします。
次に、贈与税の速算表で、相続税の実効税率10.9444%に対応する部分を確認します。この場合、相続税の実効税率が10.9444%なので、これに対応する贈与税の実効税率10%~11.7%の区分に当てはめて検討します。

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つまり、
                  0.15×α - 10万円
基礎控除後の贈与税額=                 =10.9444%
                        α
となるαの金額を求めればよいのです。

 すると、α ≒ 246.57万円

 したがって、246万円に基礎控除110万円を加えた356万円が節税分岐点となります。
 つまり、356万円の範囲内であれば、1人に対して毎年贈与して贈与税を支払っても、相続税を払う場合と比較して損はないというわけです。



生前贈与の注意点
 節税分岐点は、相続税の実効税率と同率で贈与税が課税される財産額を毎年贈与すれば、贈与税を支払っても相続税を支払うのと比較して損はないという考え方に基づいています。
 しかし、贈与税は相続税に先行して支払うものですから、相続の時までの金利等を勘案すると、絶対に有利であるとは断定できません。
 本当に有利な生前贈与を行うには、毎年相続財産を洗い直し、節税分岐点のような考え方も参考にして、様々な税金対策を講じる必要があります。そのためには、やはり税理士等の専門家に相談するのが確実でしょう。


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