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特定事業用資産の減額特例とは
非上場株式の税金対策として、株式の生前贈与や株式の評価額を下げる方法があります。しかし、たとえ類似業種比準方式や純資産価額方式で計算される評価額を下げておいたとしても、実際にその価額で処分することは困難であるため、相続が発生した場合に納税が困難となり、事業継続に支障をきたす場合可能性があります。そこで、一定の要件をみたす特定同族株式等について、相続税の課税価格を減額する「特定事業用資産についての相続税の課税価格の計算の特例」が置かれました。
1.制度の概要
相続又は遺贈により一定の取引相場のない株式又は出資を取得した場合で、一定の要件をみたせば、その取引相場のない株式又は出資に係る相続税の課税価格が、以下の2.とおり減額されます。
2.減額される割合
被相続人が相続開始直前に有していた取引相場のない株式又は出資のうち、相続の開始の時における発行済株式の総数又は出資の総額の2/3に達するまでの部分(10億円を限度)について10%減額。
3.対象となる株式又は出資の要件
① 相続開始の時において、上場株式ではないこと。
② 相続開始の直前及び相続開始の時において、被相続人及び被相続人の親族
並びに被相続人と特別の関係がある者が有していた各法人の
株式の総数又は出資の総額が、当該各法人の発行済株式の総数又は出資の総額の
2分の1超であること。
③ 被相続人が相続開始の直前に有していた上記②に該当する法人の
発行済株式又は出資の時価総額(相続税評価額による総額)の
合計額が20億円未満であること。
(注) 被相続人が特例の対象となる2つ以上の法人の株式又は出資を有する場合、
その全ての法人の発行済株式又は出資の時価総額の合計額で判断します。
④ その株式又は出資を取得した人が被相続人の親族であり、
相続税の申告書の提出期限まで引き続きその株式又は出資を有し、
かつ、その法人の役員などの地位を有していること。
⑤ その株式又は出資を取得した人が相続開始の時において、
その株式又は出資に係る法人の発行済株式の総数又は出資の総額
の5%以上を有していること。
⑥ 申告書の提出期限までに遺産分割が終了していること。
(ただし、提出期限から3年以内に分割され、
一定の要件を満たす場合には適用することができます。)
4.適用除外
被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した人が、特定同族株式等の贈与を受けた場合の特例(相続時精算課税)の適用を受けている場合などには、適用されません。
5.特例を受けるための手続き
当該特例の適用を受けようとする旨を記載し、特定事業用資産についての課税価格の計算明細書など一定の書類を添付した相続税の申告書を提出する必要があります。
6.小規模宅地等の特例との併用について
小規模宅地等の特例の適用を受けるときは、その特例を受ける小規模宅地等の面積が限度面積に満たない場合に限って、その満たない部分に対応する価額について特定事業用資産についての課税価格の計算の特例の適用を受けることができます。
具体的には、例えば小規模宅地等の特例の適用を受ける場合で、限度面積が400㎡の「特定事業用宅地」について、実際に特例を受けた面積が350㎡であるとすれば、
400㎡-350㎡
=0.125 となり、
400㎡
特定事業用資産の特例の対象となる株式又は出資の金額(限度額10億円)に0.125を乗じた金額の10%が課税価格の計算で減額できるということになります。
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